
はじめに
時間の使い方は習慣です。
時間をどう使うかはパターン化されていて、いつも同じような行動をして、そこで時間が使われていきます。
良い時間の使い方の習慣があれば、やりたいことができ、成果を上げ、有意義な時間を過ごすことができます。
一方、悪い時間の使い方の習慣にまみれていると時間を浪費し、自己肯定感が下がり、ネガティブなループに入っていきます。
あなたがタイムマネジメントに取り組む目的はなんでしょうか?
目的を踏まえて、豊かさを軸としたタイムマネジメントを深掘りしていきます。
さらにタイムマネジメントに役立つアプリとその活用法を紹介します。
あなたがタイムマネジメントに取り組む目的とは?
タイムマネジメントがうまくいかないと悩んでいる方、多いのではないでしょうか?
やりたいことをやる時間がない
仕事が終わらない
もっと自分の時間が欲しい
このような望みや課題があって、よりうまく時間を使いたい、効率化したいと様々な工夫や取り組みをしていると思います。
ただ、それで本当に豊かな時間が得られているでしょうか?
「ザ・コーチ3 時間泥棒と賢者の地図」には、「時間泥棒」というお話が出てきます。

豊かさを軸にしたタイムマネジメント
豊かさ、ごきげんを軸にすると、一日の予定の立て方は変わります。
豊かを軸にしたタイムマネジメントを3ステップで考えます。
- タイムブロッキング:一番大事なことの時間を確保する
- スケジュール:時間の金貨を配分する
- レビュー: 振り返り、改善する
タイムブロッキング
一番大事なことの時間を確保する
第一に、自分にとってその日を豊かにするために一番大事なことの時間を確保します。
一番大事なこと、やりたいことは人によって違いますし、また状況によっても変わってきます。
仕事、家族、趣味、健康、副業などの観点で、自分に今、何が大事なのかを問いかけます。
頭の中でぐるぐると考えてもなかなかまとまらないため、書き出すのがおすすめです。
- 早く帰ってジムに行って汗を流す
- 家族と旅行の計画をたてる
- 大切な人と美味しいワインバーに行く
- 自分の作品を作る
- 見たかった映画をゆっくり見る
- 読みたかった本をゆっくり読む
- 起業のための活動をする
- 目の前のタスクにかかりきりで先延ばしになっているタスクを今日こそやりたい
- 散らかっている机の上を片付けたりファイルを整理したい
- 思いついたアイデアで企画書を書きたい
書き出したものから今日は、これ!と一日の最重要事項を決めます。
時間術大全では、自分にとって最も優先度の高いこと、1日でこれを達成すれば満足できることを「ハイライト」として決めて、それを集中して最優先で実行することを提唱しています。
それは最も緊急性の高いものでも良いですし、自分がもっともやりたいこと、満足感や喜びがあることでも良いとのこと。
ザ・コーチ3 時間泥棒と賢者の地図では、「一番大切なことは、一番大切なことを大切にすること」であるといっています。
いつか時間ができたらやろう、と思っていても、暇な時間ができることはまずないため、永遠にそれは実現しません。
やりたいことを先送りして、やるべきことだけやっている人生は、もったないです。
そしてカレンダーにその時間を最優先で確保、タイムブロッキングします。
これは1日で絶対に死守する活動、時間です。
スケジュール
時間の金貨を配分する
1日のスケジュールをデザインします。
ザ・コーチ3 時間泥棒と賢者の地図では、時間を黄金の金貨に例えて、それを自分の活動に配分するという考え方を示しています。
自分の価値観に沿って、未来のありたい姿の為に、自分の黄金の金貨を配分する。
きっと、この配分を計画することも、創造の瞬間なんだ。
想像して、優先順位を考えて、配分を計画して、それを実行する。
その繰り返しを通して僕にしか創り上げられない人生を生きていく。
ザ・コーチ3 時間泥棒と賢者の地図
まさに、「時は金なり」ということですが、あまりに無自覚で金貨を使っていることに愕然とします。
だらだらとYoutubeを見てしまったり、電車で爆睡してしまったり、夜ふかしでゲームをしてしまったり、あまり気の進まない飲み会に参加したり。
金貨を払ってこれらの活動をしたいかというと全くそんなつもりはならないですよね。
金貨を積極的に使って得たいものに、時間を配分しましょう。
- ブログ、アプリ開発の時間は優先して確保したい。
- 生産性を上げるために休息する時間も戦略的に確保したい。
- 最近睡眠負債がたまり気味なので、しっかり睡眠時間は確保したい。
1日の理想の時間割を書くとき、金貨を配分すると考えると、真剣に考えます。
成果を出しながら、いい感情を保つというバランスをとるために金貨を使いましょう。

注意点としては、金貨を無駄にしたくないと、やるべきことを詰め込みすぎないこと。
成果を出しながら、いい感情を保つことがタイムマネジメントの目的ととらえれば、やるべきことだけをたくさん入れてもそれにはつながらないですね。
スケジュールに余白を持つ
自分の予定表、カレンダー、ぎちぎちになっていませんか?
今日一日でたくさんのことをやりとげたいと思うと、朝から夜までスケジュールに予定やタスクを詰め込んでしまいがちです。
いかに1日の生産性、アウトプットの質を上げ、アウトプット量を増やすのかを考えたときに、ぎちぎちにたくさん詰め込むのがよいのでしょうか。
自分にとって適切な量、時間はどれだけなのか、よく考える必要があると思います。
レビュー
振り返り、改善する
そして第三に振り返りを行います。
スケジュールを立てたとおりに実行できる日もあるでしょうが、そうでない日が多いのではないかと思います。
自分が実際に金貨を何にどう使ったかを小遣い帳のように振り返ります。
1日は1440分。 1440USDを1日にもらって、使ったと考えてもよいかもしれません。
1分1ドル。 今日の為替で1ドル は約108円です。
Youtubeをだらだら30分見たら、30USD(3240円)になります。

カレンダーに、自分が何に時間を使ったのか色分けをして可視化します。
- レッド: インプット、アウトプット、開発のような自分の夢、目標につながる投資的時間
- イエロー: 元気が出る、楽しい、リラックスなど自分のエネルギーを充電する時間
- ピンク: 家族、友人などとの交流の時間
- グリーン:食事、風呂、身支度などの生活に必要な消費の時間
- ブルー: お仕事的時間
- グレー: 浪費の時間
振り返りにおいて、グリーンは食事や睡眠、身支度など生活(消費)の時間ですが、この時間を削ると余裕、遊びがなくなるため、それはやりません。きちんと十分な金貨を配分します。
ブルーの時間には自分の金貨の多くの割合を配分しています。
ここはより効率化して生産性を上げて、同じ金貨でより多くの成果を出せるようにし、配分する金貨を減らすことを目指します。
代わりに、なりたい自分になるための投資の時間(レッド)を増やしたいという考えです。
またピンク、イエローは豊かさを感じられる時間ですので、喜んで金貨を配分したい時間です。
この図ではグレーの時間は出ていませんが、これがあったら次の日には浪費時間がないように、あるいは最小化するにはどうしたらよいか対策を考えます。
Googleカレンダーによるタイムマネジメント
Googleカレンダーによるタイムマネジメントの3つのメリットと、2つの課題について述べました。
タイムマネジメントの高度において、たすくまは虫の目、Googleカレンダーは鳥の目のツールだと考えています。
個々の行動に着目して細かくその行動にかかった時間を見たり、行動やタスクを実行する順番をきめ細かく変えられるたすくま。
Googleカレンダーは、より俯瞰して1日や1週間の予定のつまり具合や、1つ1つの予定やタスクの長さ、空き時間がビジュアルとして見えます。
タイムマネジメントの目的に応じて、Googleカレンダー、たすくまを使い分けすれば良いでしょう。

タイムマネジメントの課題と解決
タイムマネジメントをやる上で、色々と問題点や課題が発生します。
その対策のアイデアについて紹介します。
締め切り間際にならないと手が動かない
締め切り間際に一気に仕事や作業が進むことないでしょうか?
あれほど進みが遅く、ずるずると先延ばししていたものが、締め切りが近づいて余裕がなくなると一気に進む。

ずるずると帰りが遅くなってしまう
退社時間や仕事を終える時間、決めてますか?
自分の「閉店時間」を決めていないと、ズルズルと遅くなってしまったり、疲れたら切り上げるということになりがちです。

先延ばしをしてしまう
先送り、先伸ばしていること、どれくらいありますか?
先延ばししているものは、何度も何度も頭に出ては、エネルギーや自己肯定感を少しずつ奪っていきます。
Mel RobbinsのTHE 5 SECOND RULE、いわゆる5秒ルールは一つの助けになると思います。

うっかりやることを忘れてしまうことがある
絶対に忘れてはいけない持ち物、忘れるとまずい用事があった時、どうしますか?
手帳やスマホのカレンダーアプリに書いても、ばたばたしていると見逃す可能性があります。
Todoリストなどタスク管理やリマインダーアプリに入れても確実に見るとは限りません。
アプリの通知があるから大丈夫と思うかもしれませんが、通知に気づかない、あるいは誤って通知を消してしまうということもあり得ます。
dueは、そのアラームの通知のしつこさに定評のあるリマインダーアプリです。

タイムマネジメントアプリ
タイムマネジメントに役立つアプリとその活用法を紹介します。
基本ツール
習慣化に必須なタイマーアプリ
習慣化において、タイマーは重要なツールです。
例えば15分など、時間を区切って作業や行動をする際に使います。
様々な種類、機能のタイマーアプリがありますが、おすすめを5つ選び紹介します。

Googleカレンダー

時間の使い方の記録
タスク管理アプリTaskuma(たすくま)による行動記録
タイムマネジメントにおいて、現状を把握し、理想と比べたり、改善点を分析するためにはまず自分がどのように時間を使っているかを記録し、それをチェックする必要があります。
Taskumaは、タスク管理のアプリですが、「記録からはじめるタスク管理」とうたっているように、記録機能に優れています。
1日が時系列で並ぶ、タスクで構成されていて、上から順番にタスクを実行していけば自分が思い描いた理想の1日が実現できるという仕組みです。
行動を実行していくうえで、その行動をいつやったのか、どれだけかかったのかという時間のログも残る、という素晴らしいデザインです。

計画と振り返り
日記アプリDayOneによるPDCA日記の習慣
毎日、予定、やることの計画立てていますか?
毎日、振り返りをしていますか?
目の前のことを片付けるので精一杯で、計画を立てる余裕がない、振り返りをする時間がない、という方も多いのではないでしょうか。
一方、こう考えることもできます。
- 計画を立てないから余裕がない
- 振り返りをしないから時間がない

タスク管理
Todoist
やるべきこと、やりたいことは毎日発生し、増殖していきます。
たくさんのタスクに圧倒されていないでしょうか?
Todoistは多くの複雑なタスクをシンプルに管理可能してくれる素晴らしいツールです。

Googleカレンダーによるタスク管理
使うアプリを減らしてさらにシンプル化するため、予定でなくタスクもGoogleカレンダーに管理を一本化する方法です。

まとめ
時間の使い方は習慣です。
今の自分の使い方のパターンをまず把握し、理想の時間管理に近づけていきましょう。
個々人のライフスタイル、仕事、価値観は異なるため、ぜひ参考になる方法を取り入れて、あなたなりの時間管理術に役立ててください。