
はじめに
「危機を乗り越えるマインドフルネス」では、マインドフルネスとはいま、ここの現実に気づき、客観視することと定義しています。
マインドフルネスとは「いま、ここ」の現実に気づき、客観視すること。
ネガティブ思考を手放し、感情の平安を取り戻す方法です。
危機を乗り越えるマインドフルネス (精神科医の本)
本書は個人的・社会的・世界的な危機の中にあってどう生きるか、マインドフルネスの観点からその指針を示しており、感染を防ぐための手洗いやドアを開ける際の行動習慣や、マインドフルネスを通じた免疫力の強化なども述べています。
本書を読んで実践したいアクションとして、3つの行動ワークを紹介します。
- 「〜と考えた」チャレンジ
- 雑念の実況中継と手放しワーク
- 日常生活に心を込めるワーク
3つの行動ワーク
「〜と考えた」チャレンジ
これは思考の最後に「〜と考えた」と付け加えるワークです。
以下のように、何かを考えているときに、それを考えていることに気づいたら、とにかく最後に「〜と考えた」と付けていきます。
- 今日は雨が降りそうだな 〜と考えた
- やばい!締め切りに間に合わないぞ・・・ 〜と考えた
「〜と考えた」と付けた瞬間に、マインドフルに客観視することができます。
客観視することで、やばい、困ったという感情に囚われ、落ち込む前に、一息ついて距離をとって、今からどういう対策が取ることができるを冷静に考えることができます。
これは特に人に何かを言われてイラッとしたときに、一呼吸置くことに活用できそうです。
- なんでこの人はそんなことを言うのだろうか。イラッとする 〜と考えた
イラッとする感情と距離を置くことができ、不用意な反射的な反応、言い返しを避け、適切な応対ができるでしょう。
雑念の実況中継と手放しワーク
骨盤を立てて椅子に座り、呼吸を感じます。
お腹に注目すると息を吸えばお腹がふくらみ、息を吐けばお腹がへこみます。
このお腹のふくらみ、へこみを心の中で「ふくらんだ」、「へこんだ」と実況中継します。
しばらくはお腹の動きに集中できるでしょうが、お腹のことを忘れて別のことを考えてしまいます。
この雑念があるときは、今、ここを感じられておらず、マインド”レス”ネスの状態です。
雑念を感じたときに「雑念」と実況中継して、再びお腹の動きを感じることに戻ります。
マインドフルネス瞑想の目的は雑念をなくすことではなく、なくしてもなくしてもしつこく出てくる雑念に気づくことです。
雑念が出ると、どうしてもそれをもっと考えたいと思ってしまうところですが、その執着を手放してお腹の動きに戻ると言うトレーニングです。
つい、瞑想をしているといろいろと考えてしまい、そのメモをとりたくもなるのですが、ワークと考え、呼吸に集中しましょう。
日常生活に心を込めるワーク
どんなに頑張って毎日朝夕15分瞑想しても1日30分。
それ以外の時間がマインドレスネスではいい状態とは言えません。
できるだけマインドフルネスの時間を増やすには、掃除や食事、仕事、料理などあらゆる生活の行動に心を込めることです。
このとき、イヤだなあとか、なんで自分がこんなことをやらなくちゃいけないんだ、とネガティブに思っていることほどいい練習になるということです。
まずは、1日の3回の食事において、感謝しつつ、目の前の料理に集中しましょう。
その味、匂い、外観をよく味わう。料理を運び、咀嚼する行動を客観視する。
そこからさらに、雑用など普段、心を込めていないようなものにもチャレンジすると良いでしょう。
小さな食事習慣の方法についてはこちらの記事をご覧ください。

まとめ
「危機を乗り越えるマインドフルネス」を読んだら実践したい3つの行動ワークを紹介しました。
- 「〜と考えた」チャレンジ
- 雑念の実況中継と手放しワーク
- 日常生活に心を込めるワーク
マインドフルネス力を伸ばすワークを通じて、ネガティブ思考を手放し、感情の平安を取り戻しましょう。