
はじめに
思考習慣に関しての興味深い本を紹介します。
スタンフォード大学のCarol S. Dweck教授の著書「マインドセット」では、硬直マインドセットとしなやかマインドセットという2つの思考スタイルを示しています。
硬直マインドセット(fixed mindset)は、「個々人の知能、才能は持って生まれたものとして固定されている。」という考え方です。
一方、しなやかマインドセット(growth midset)は、持って生まれた才能、適性、興味、気質は一人ひとり異なるが、努力や経験を重ねることによって伸ばすことができるという考え方。
知能に関するあなたのマインドセットは?
自分のマインドセットを知る上で、あなたの考え方に近いものは以下のどれでしょうか?
①知能は人間の土台をなすもので、それを変えることはほとんど不可能だ。
②新しいことを学ぶことはできても、知能そのものを変えることはできない。
③知能は、現在のレベルに関わらず、かなり伸ばすことができる。
④知能は、伸ばそうと思えば、相当伸ばすことができる。
マインドセット「やればできる」の研究
この質問は知能に関するマインドセットで、①と②は硬直マインドセット、③と④はしなやかマインドセットになります。
こちら、「知能」の部分を芸術的才能や運動能力、ビジネススキルと置き換えて考えると、また気づきがあります。
例えば、知能に関しては、しなやかマインドセットよりの考え方だけど、芸術的才能についてはそれは持って生まれたものだというような硬直マインドセットを持っているかもしれません。
性格特性に関するあなたのマインドセットは?
また、人間的な資質、性格特性についても同様にどれが近い考え方でしょうか?
①どのような人間かはすでに決まっており、それを根本的に変える方法はあまりない。
②現在どのような人間であっても、変えようと思えばかなり変えることができる。
③ものごとのやり方は変えることが出来ても、人となりを本当に変えることは出来ない。
④どのような人間かという基本的特性は、変えようと思えば帰ることができる。
マインドセット「やればできる」の研究
①と③は硬直マインドセット、②と④はしなやかマインドセット。
マインドセットと思考や行動のパターン
硬直マインドセットの人は、自分の能力を繰り返し証明せずにはいられないという思考にあります。
また、何かうまくいかない場合にはそれは自分に能力がないせいだと考える傾向があります。
早々と見切りをつけて、自分はこれ以上やってもムダだと結論づけてしまうというわけです。
一方、しなやかマインドセットの人については、うなくいかったときには、努力不足だった、戦略を間違えた、プランを練らなかったなどと自分の努力や行動のせいにする傾向があるとのこと。
こう考える結果、困難な状況下でも努力を続けることができ、成功に近づくことが出来ます。
自分が硬直マインドセットに落っていることに気づいたら、しなやかマインドセットに変えていくといいでしょう。
まとめ
本書は2つのマインドセットについて、スポーツやビジネス、人間関係、教育など様々な分野でのそれぞれのマインドセットの思考や行動のパターンを紹介しています。
特に自分が硬直マインドセットに近いなと思う方は一読をおすすめします。
硬直マインドセットをどうしなやかマインドセットに変えていくか、その方法についても解説しています。